• 制作の流れ

「思っていたのと違う…」を防ぐ!失敗しないパンフレットの作り方

「せっかく作ったのに、現場で使われない…」そんな悲しい結果にならないために、初めての方でも安心して進められる、成果を出すための具体的な段取りをプロの視点で分かりやすくお伝えします。

制作の流れ

目的・ターゲット設定

パンフレット制作で最も多い失敗は、「とりあえず作る」ことから始めてしまうことです。

デザインや仕様を考える前に、まずはパンフレットの「軸」となる戦略を固めましょう。
これがブレると、誰にも響かない中途半端なものになってしまいます。

何のために?

企業の信頼を獲得するための「会社案内」なのか、製品の比較検討を促して受注につなげる「製品カタログ」なのか、求職者の応募意欲を高める「採用案内」なのか。目的によって、掲載すべき情報やデザインの方向性は全く異なります。

誰に読ませたいか?

読む相手を具体的に想像します。決裁権を持つ経営層なのか、現場の実務担当者なのか、あるいは就活中の学生なのか。ターゲットの知識レベルや関心事に合わせて、専門用語の使い方や情報の深さを調整する必要があります。

いつ、どこで渡す?

配布される状況も重要です。展示会で不特定多数にばら撒くならインパクト重視、商談でじっくり説明しながら見せるなら情報量と信頼性重視、郵送するなら定型封筒に入るサイズなど、利用シーンから逆算して最適な形を考えます。

「台割」で設計図を作る

戦略が決まったら、すぐにデザイナーへ依頼…ではありません。

家を建てる前に設計図が必要なように、パンフレットにも「構成案」が必要です。
これを業界用語で「台割(だいわり)」と呼びます。

ページ数を決める

伝えたい情報量に合わせて、4ページ、8ページ、12ページなど、適切なボリュームを検討します。

ページの内容を割り振る

どのページに、どんな情報を、どのくらいの分量で載せるかを決めます。

情報の優先順位をつける

一番伝えたいメッセージが最も目立つように、情報の強弱を意識して構成します。

最適な「形」を決める

パンフレットの「形」を決める仕様も、戦略に基づいて決定します。
単に「おしゃれだから」「安そうだから」で選ぶと後悔することになります。

サイズ選び

配布シーンを念頭に、携帯性を重視するならA5サイズやリーフレット、情報量を網羅したいならA4サイズが一般的です。

綴じ方選び

ページ数や用途で選びます。手軽に読める「中綴じ」、ページ数が多くしっかりとした印象の「無線綴じ」など、それぞれの特徴を理解して選択しましょう。

紙質選び

ターゲットやブランドイメージに直結します。高級感を出したいなら厚手で光沢のある紙、環境への配慮をアピールするなら再生紙や森林認証紙など、紙選びもメッセージの一つです。

パンフレットのサイズ

パンフレットを「縦長」にするか「横長」にするかで、受け取る印象はガラリと変わります。信頼感や誠実さのある縦型ですが、ビジュアルを大きく見せる場合は横型がお勧めです。

「想い」を形にする

ここからいよいよ具体的な制作フェーズに入ります。
デザイナーやライターといったプロの力を借りて、企画を形にしていきます。

デザイン依頼

ただ単に「いい感じに」「かっこよく」といった指針ではなく、戦略に合わせて、具体的なイメージを伝えましょう。

原稿・素材準備

正確で読みやすいテキスト原稿はもちろん、掲載写真の品質にもこだわりたいところです。

デザイン

ただ綺麗に見せるだけでなく、読みやすい文字の大きさ、視線の流れを意識したレイアウトなど、細部まで計算してデザインします。

印刷前の徹底した校正

デザインが上がってきたら、印刷工程に進む前の最終確認「校正」を行います。
ここで重大なミスを見逃すと、刷り直しによる多大なコストと時間が発生してしまいます。

誤字脱字チェック

商品名、金額、連絡先などの重要情報は特に念入りに確認。思い込みを防ぐため、必ず複数人でダブルチェックを行いましょう。

色校正(試し刷り)

パソコンの画面で見る色と、実際にインクで印刷される色は異なります。色味にこだわる場合は、本番前に必ず試し刷りを行い、実際の仕上がりを確認しましょう。

パンフレット制作は「段取り」が大切

良いパンフレットを作るためには、デザイン作業に入る前の「戦略」や「準備」が重要です。

私たちは単なる印刷会社ではなく、企画段階からお客様に伴走するパートナーです。
貴社の目的を達成するために最適な戦略、構成、仕様をプロの視点でご提案し、「思っていたのと違う」を未然に防ぎます。

想いが伝わり、成果につながるパンフレットを、一緒に作り上げていきましょう。